できごと、思っていること

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ある職種の向き不向き

2022-04-11

友人から、お子さんがソフトウェアに興味があり、大学で電子工学を専攻しているわけではないけれど、プログラマーになりたいと言ってるのでアドバイスをくれと頼まれました。
私に進路相談?良い社会人や成功する大人になるための助言は無理だけれど、プログラマーとしてならイケる(はず)。
考え抜いて、上から目線で偉そうに、だけど真面目にアドバイスしました。
彼が将来、どういう職に就くのか、どんなプログラマーになるのか今はわかりませんが、何か時限爆弾を仕掛けたような気持ちになりました。

どんな専門技術者でも当てはまることですが、ソフトウェア技術者にも向き不向きがあります。
いろんなタイプの人がいて、一言で向き不向きを断ずることは困難だけど、今まで会った全プログラマに共通しているのは「エレガントな答えが好き」「新しいことや別解に興味がある」「比喩を使って考え続けることに苦痛を感じない」の3点くらいでしょうか。逆に言うと「シンプルな答えを見ても感激しない」「信じたゴールに直進・邁進する」「ぐじぐじ考えるよりも行動でしょ」というタイプの人は(それはそれで素晴らしい人生を送るのかもしれないけれど)プログラマーには向いていない。
それに加えて、職業プログラマーであれば「他人と協同作業できる」「先人の業績をリスペクトできる」の2点は必須のスキルでしょう。
もちろん大前提として「モノを作り出すのが好き」というのがあるのだけれど、これって実はほとんどの人が持っている嗜好で、たまたまそれを肌で感じることができる環境にいるかどうかなんだろうと思えます。

個人的には「工夫するのが楽しいと思う」や「ユーモアに敏感」なんかも挙げたい気分です。
例えば「●肉●食」という問いに「焼肉定食」と答えられる余裕は素敵だと思います。
「一●一●」という問いに対して「一夕一朝、一期一会、一言一句、一汁一菜、一問一答、一喜一憂、一国一城、一世一代」なんかを羅列できる人よりも「一分一秒、一宿一飯、一人一殺」なんて挙げる人にシンパシィを感じます。
さらに「一月一日、一時一分、一個一円、一日一食」なんて答えられると、おいおい熟語じゃないだろ!とツッコむ間もなく、「一二一二(イッチニ、イッチニの掛け声)、一+一=(1足す1は?)、一木一郎(架空の人名)、一茶(が)一句、一蘭(で)一杯」くらいは返したくなりますね。

自分がどんな職業に向いているのかなんて考えてもなかなか答えは出ないので、多くの先人達は「どんな職場でもまずは3年間、頑張ってみろ」と言ってます。
反論はしませんが、「職場」でなく「職種」と考えると別の答えがあるように思えます。
特に専門職の場合、なんかドキッとしたり、ビビビッと感じることがあって、プログラマーとして一生を終えそうな私は、それに出会ってスグに「天職だ」と感じ、3か月もせずに確信に変わりました。
彼(友人の息子くん)が、(別にプログラマーでなくとも)それを感じることができたらイイなと思います。