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依存症、かもしれない…

2017-03-13

世の中にはいろんな依存症があります。
アルコール依存症、ギャンブル依存症、薬物依存症、セックス依存症、買い物依存症、ダイエット依存症、ペット依存症、…。
ただの趣味、あるいはその延長のような気もしますが、たぶんそれらとの違いは、本人の身体や生活や周囲に悪い影響を及ぼしたり、本人さえもやめたいと思っているのに続けてしまったり、また禁断症状があるようなことなのだと思います。
医学的な意味付けはわかりません。

おまえはネット中毒(=ネット依存症)だ。
何年も前に知人から言われました。
既にインターネット依存症という言葉はあったと思います。
私はその言い方に真っ向から反論しました。
私の仕事はパソコンの前に座ってないとできないし、ネットで様々な情報を得て、何がしかの発信をすることが生活そのもの。
周囲に迷惑をかけてはいないし、やめたいとも思っておらず、禁断症状については不明だけれども、これを一つの病気(症例)というのなら、コックさんに「料理中毒だ」や、書評家に「活字中毒」と言うのと同じだ。
そもそもインターネットは一つのメディアではあるけれども、今の時代、多くの人々にとってインフラ的価値を持つもので、毎日電気を使っている人間に対して「電気中毒」なんて言わないし、ドライバーの誰も「自動車運転依存症」とは思っていない。
インターネット依存症というのは自分には当てはまらないし、たぶん数年も経つとこんな言葉は世の中的には意味がなくなるに違いない。

たしかに「インターネット依存症」というのは古めかしく感じてしまうようになりました。
個人的には「スマホ依存症」「SNS依存症」というのもいずれ誰も口にしなくなるような気がしています。
法的にも道義的にも禁止されておらず、本人の健康や生活にもそんなに悪い影響はなく、周囲に特別に奇異な行動とは認識されないものは、普通の趣味か生産活動なわけです。
それをやっていると脳内に特別な物質が分泌されるだとかは本質的な「依存性」の定義とは思えません。 おいしい料理を食べたり、初孫の笑顔に接したり、登山で頂上に行くだけでも同じような物質は出てくるでしょうから。
ある物質や行動に対して自分でコントロールできないほど依存してしまうこと
これが依存症の定義としてはまっとうなようです。

昨年の3月に Abema TV(アベマティービー)というインターネット放送局が始まりました。 パソコンやスマートフォンで視聴できるテレビ局です。
テレビを観る習慣のなかったわたくしは、このテレビを昨年来毎日ずっと見続けています。 多い時には10時間以上も見続けてしまっています。
これまでにもいろんな動画サイトを閲覧していましたが、こんなに長時間、毎日見続けているサイトはありませんでした。 24時間放送されっ放しの麻雀チャンネル、格闘チャンネル、音楽チャンネルのせいです。
これはもしかすると依存症、その入り口になっているのではないか。
今の所かろうじてコントロールできていると思ってはいます。 しかし少し不安でもあります。

先週一週間、Abema TV のニュースチャンネルで東北大震災に関する特集がありました。
知らないこと、知らされなかったこと、知ろうともしなかったこと、考えもしなかったことをたくさん目の前に突きつけられて、ドキドキが止まらない毎日でした。
熊本地震からももうすぐ一年。
私の依存症への不安なんかとは比べるべくもない大きな困難にさらされてきた多くの人々に寄り添うことは何だろうか。
Abema TV を観ながら考えることになりそうです。