できごと、思っていること

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七年後のおもてなし

2013-10-21

滝川クリステルのプレゼンは素敵で、何度も動画を観た。
流暢なフランス語はもちろん、優しい笑顔も、イヤリングもスカーフも素晴らしい。
だけど何度も観てると気になることも出てくる。 落とした現金がそのまま戻ってくる確率はどれくらいかしら、愛想の良いタクシー運転手もいるにはいるだろうけど、そもそも合掌しながら「おもてなし」なんて誰も言わないし…。
なんて少しひねた思いを持ちつつも、おもてなしの心は大切にしたい。
おもてなしされると嬉しいし、相手が喜ぶとそれを受けて満足する自分もいる。 おもてなしすると少し幸せな気分になれる。

自分が人生で最初におもてなししたのはいつか考えてみた。
それは何人かのクラスメイトが自宅にやってきた小学生の頃で、いつもより綺麗に部屋を片付けたのを思い出した。 母親にジュースやお菓子を準備してもらったような気がする。
「もてなす」というよりも、「恥をかきたくない」とか「カッコつけたい」という思いの方が強かったのかもしれない。

一年以上前に海外のソーシャルニュースサイトにこんな投稿があった。
「あなたが日本で、ガッカリしたことは何?」
日本に行ったことのある外国人から多くのレスポンスがあった。 文化の違いに起因する内容や、たんなる勘違い、事前の期待が高かったから等など、いろんな理由が考えられる。 以下のような感じ。

  • 家賃の更新料や礼金、夜間のATM手数料など、いろんなことにお金がかかる。
  • 「近いうちにまたね」が信じられない。
  • 地方の医療レベルが低い。
  • 本心がわからない、本音と建前。
  • ヘンな外国人が多い。
  • 話し声が小さい。
  • 英語が通じない。
  • 自転車と傘がよく盗まれる。

何だか、少し、ズレてる。
本音と建前やお金がかかるというのは理解できるし納得もするけど、それ以外は信ぴょう性に疑問があるか、些細などうでもいいことのような気がしてくる。
強いて挙げると上のような内容なら、実はそんなにガッカリはしていないのかなと思えてくる。

おもてなしはホスピタリティと訳されるらしい。 最低限守るべきマナーに心を込めると、心からの思いやり=ホスピタリティ。
元々は、巡礼地に訪れる異邦人を歓待すること。 かつて交通機関や宿が整備されていない危険な時代に、遠方から訪れた人を、自分の家族と接するように、表裏のない心で見返りを求めずに接することで、病院(ホスピタル)と同じ語源。
病院と聞いてはたと思った。
おもてなしする側の必要条件に、健康であること、があるんじゃないか。

重い荷物を代わりに持ってあげるのもこちらが健康じゃないとできないし、健康そうに見えてないとおもてなしを受ける方も気を遣う。
目や耳が遠いからといって、おもてなしできないわけじゃないけれど、より健康でいる方が楽に他人の力になれそうだ。
残念なことに七年後の私は、今よりも七歳も年をとってしまいそうなので、これからの七年間はより健康でいることを心がけることにしよう。
東京オリンピック2020は、人類が今まで経験したことのない高齢化国家の中で開催される大会になる。 おもてなしの実現には、みんなが健康でいることも重要なことだ。
ああ、滝川クリステルも七歳、年をとる。 素敵に年を重ねますように…。