できごと、思っていること

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総裁選と副市長

2007-10-13

自民党総裁選というと思い出すことがある。
急逝した小渕総理大臣の後継となった森総理が「密室で決まった総理大臣」と呼ばれたことだ。
当時の自民党幹部数名による会合の中での具体的な会話がスクープされるなどして、この話し合いによって決められた自民党総裁(=総理大臣)という事実が、スタート時の森政権にとてもダーティーなイメージを植え付けた。

この時、「密室で決まった」という言い方にとても奇妙な感じを抱いた。
これは嘘だ。
森総理は密室で決まったのでなく、衆議院/参議院の投票によって決まったのだ。ちゃんと法の決めに則って施された方法によって決まったのであり、その事実は誰もが知っているはずなのに、何故、密室なのだろうと思った。
(日本国総理でなく、自民党の)総裁が、自民党の総裁選挙によって決まったわけでなく、話し合いで決まったことに関しては、「オープンでない」という言い方はできるかもしれないが、それはしょせん自民党内部の事情。そんなことは過去に何度もあった。
一連の出来事の一部にのみ焦点を当てて、あえて決めつけのイメージを与える手法は非難すべきだろうし、少なくとも自分は騙されないぞ、とも思っていた。
政治的にはノンポリシーな部類の人間なのであろう自分ではあるが、こうしたフェアでない言葉には踊らされたくないものだ。

総理大臣が変わることで何がどう変わるのか、正直な所、今の私には想像がつかない。クーデターが起こったわけではないので、国としての一貫性が保持されるのは当然のことだ。
しかしながら、後になって「ああ、あの人は何もしなかったな」だとか「あのことだけはやったな」だとかは、以前よりもよく判るようになった気がする。

90年頃からずっと懸案になっていることの一つに、労働者の雇用問題がある。
当時に比べると法律も整備されてきたが未だに、特に働く女性に対する支援についてはまだ問題が山積であり、細かな法律改正が重ねられている状況だ。
小泉政権時に労働者の雇用問題や女性の支援についての対外的アピールを担当していた厚生労働省の女性課長がこの度、北九州市の副市長となった。
元生活保護者の餓死問題等、福祉面で何かと悪い話題が取り沙汰されている北九州市において、大いに敏腕を振るってほしいものだ。
何も特別なことはできないけれども、気持ちだけでも応援したい。
高校時代、同級生だった。